電解法

主に海水などを原料に塩化マグネシウムを得て、これを電解して精製する方法。

新電解法

海水を浄化と濃縮することにより良質の塩化マグネシウムを作り、脱水してから電解をする方法。

熱還元法

酸化マグネシウムに還元剤を混ぜ高温下真空中で還元されたマグネシウム蒸気をコンデンサーで捕集して採取する。還元剤としては、炭素やケイ素などが用いられます。
一口に特長といえば、熱還元法は純度がよく、電解法はコストが安いということになるため、現在生産量の多くは電解法で製錬されています。

新製造法

石炭も触媒も使わない製錬技術が開発されました。まず太陽光を集め、それを強力なレーザー光線に変換します。この光を原料物質である酸化マグネシウムに照射すれば、2万℃という超高温により酸素とマグネシウムの結合が解け、純粋なマグネシウムが生み出されます。

薄板プレス成形法

薄板プレス成形法は、表面品質や板厚寸法精度が安定し、生産性も高く、薄肉の量産部品の製造に優れており、ダイカストなど他の製法では困難であった板厚0.7mm以下(最小0.2mm)の成型品が製造可能となります。また、コイル板幅は350mmと国内最大で、従来に比べ、より大型の部材成形が容易になります。

チクソモ-ルディング法

チクソモ-ルディング法は、チップ状のマグネシウム合金を原料としてシリンダ-内で溶解し、 射出成形によって製品化するシステムで、1987年にダウケミカル社が特許取得し日本国内では 1992年より日本鋳鋼所が技術ライセンスを取得しています。
この方法は、日本国内に於いて普及が進んでいますが、米国においてはダイカスト機の多くが コ-ルドチャンバ-法で自動車を中心とした大物製品を作っています。
亜鉛合金、鉛合金などの鋳造に使用されるものが、ホットチャンバ-法と言われています。
日本国内では電子機器部品を中心に小物の薄肉製品が多く、チクソモ-ルド法が、 安全面・環境面を含めて使われていくと考えられています。
鋳造法については2007年権田金属工業が薄板向けの「GTC」(ゴンダ・ツイン・ロール・キャスティング・システム)を開発しました。
これは、マグネシウム合金の溶湯を上下2つの水平ロール間に流し込んで瞬時に凝固させて、薄板を高速で引出す仕組みでした。

マグネシウムは酸素があると高温で容易に酸化し、生じた酸化膜と酸化物は溶接においてはぬれ性を阻害します。このため溶接では不活性ガスを使い酸化が大きい溶融金属とその周辺を覆う必要があります。

一般的な溶接法はイナートガスアーク法

マグネシウムの最も一般的な溶接法はイナートガスアーク法で、この溶接法にはメタルイナートガスアーク溶接とタングステンイナートガスアーク溶接があります。
メタルイナートガスアーク溶接は直流の棒プラスで、短絡アーク移行、スプレー移行が使われ、溶接速度も速く高能率です。 基本的な所はアルミニウムと類似しているので、調整を行えば,アルミニウム用の溶接装置も使用できるものと思われます。
タングステンイナートガスアーク溶接は交流や直流の棒プラスまたは棒マイナスのいずれでも行うことができます。

溶接継手の強さ

材料の種類 母材 溶接棒 溶接継手の強さ 継手の効率
(%)
引張強さ
(kgf/mm2)
耐力
(kgf/mm2)
伸び
(%)
板材 AZ31B-0 AZ61A
AZ92A
25
(245)
12
(117.6)
10 95
AZ31B-H24 AZ61A
AZ92A
25
(245)
13
(127.4)
5 86
押出材 AZ31B-F AZ61A
AZ92A
25
(245)
13
(127.4)
5 95
AZ61A-F AZ61A
AZ92A
27
(264.6)
15
(147)
6 84
AZ80A-F AZ61A 25
(245)
15
(147)
3 74
AZ80A-T5 AZ61A 24
(235.2)
17
(166.6)
2 62
鋳物材 AZ63A-T6 AZ92 22
(215.6)
-
2 77
AZ91C-T6 AZ61101A 25
(245)
11
(107.8)
2 87
AZ92A-T6 AZ92A 25
(245)
15
(147)
2 87
EZ33A-T5 EZ33A 15
(147)
11
(107.8)
2 100

リサイクル方法には、再溶解法、直接法の2通りの方法が考えられます。

再溶解法

再溶解法は、ランナー、スプルや不良品をいったん再溶解・再精錬してインゴットにし、チッピングする方法です。

直接法

直接法は、再溶解せずに粉砕し、発生する微粉を取り除いてチップを作製する方法です。
直接法の場合、発生する微粉は 触媒として再利用可能であり、 再溶解法は、 溶解後チッピングを行うが、直接法では溶解作業を省けるため、より省エネルギー型のリサイクル方法といえます。

マグネシウム合金はプラスチックと違って簡単にリサイクルできます。他の金属よりも比熱が小さく、融点が低いので再熔解してリサイクルするのに必要なエネルギーが新材製造時の4%と非常に小さくてすみます。
また、使われる合金の種類も少ないので分別が簡単に済みリサイクルシステムの整備が他の金属よりは簡単にできると考えられます。

材料名 比重
(g/cm3)
融点
(℃)
熱伝導度
(W/Mk)
引張強度
(MPa)
耐力
(MPa)
伸び
(%)
比強度 ヤング率
(GPa)
マグネシウム合金
(チクソモールディング)
AZ91 1.82 596 72 280 160 8 154 45
AM60 1.79 615 62 270 140 15 151 45
アルミニウム合金
(ダイカスト)
380 2.70 595 100 315 160 3 117 71
鉄鋼 炭素鋼 7.86 1520 42 517 400 22 66 200
プラスチック ABS 1.03 90(Tg) 0.2 35 - 40 34 2.1
PC 1.23 160(Tg) 0.2 104 - 3 85 6.7